ワンケーブルカメラとは?
ワンケーブルカメラとは、電源供給と映像伝送が「1本のケーブル」で出来るアナログカメラのことです。
通常の防犯カメラでは、1本のケーブルに1役割が与えられている、2ケーブルタイプがほとんどで、価格も安く展開されています。機器コストを抑えられる一方、設置工事の手間や配線の煩雑さがデメリットでした。
しかし、ワンケーブルカメラを使用すれば配線がシンプルになります。
参考:ALSOK「監視カメラ用語集 -ワンケーブルカメラ-」
ワンケーブルカメラの仕組み・ツーケーブルカメラとの違いは?
ワンケーブルカメラの特徴1つ目は、「電源ユニットを挟む」点です。
通常のツーケーブルカメラの場合は、防犯カメラ本体とレコーダーの間にはケーブル配線のみ使用します。一方ワンケーブルカメラの場合は「電源ユニット(信号重畳ユニット)」を経由して、カメラ本体とレコーダーを繋ぎます。
電源ユニットを挟み込むことにより、複数カメラの映像信号を合成することが可能になるため、ケーブルが1本で済むという仕組みです。最大出力数は機種によって異なるので、購入する際にチェックしましょう。
参考:株式会社アルコム「RD-CA258 AHDワンケーブルカメラ専用 4CH電源ユニット」
ワンケーブルカメラの特徴2つ目は、「必要なケーブル数が減少する」点です。
仮にマンションで設置する場合、通常のツーケーブルカメラであれば、防犯カメラを1台設置するごとに、1つの電源プラグが必要になります。これでは設置工事・管理が容易ではありません。一方ワンケーブルカメラであれば、電源ユニットを経由するため、いくつかのカメラを1つの電源プラグにまとめられます。
このように防犯カメラを「複数台設置」する場面では、恩恵を受けやすくなります。
ネットワークカメラは、ワンケーブルカメラとは呼ばれない?
ネットワークカメラにおいては、敢えてワンケーブルカメラという呼称を使いません。
なぜなら、ほとんどの機種で「PoE対応ハブ(電源とインターネット接続の配線が同じタイプ)」が導入されているからです。裏を返せば、全てのネットワークカメラがワンケーブルカメラであると言えます。
そのため「ワンケーブルカメラ」と呼ばれるものは、ほとんどがアナログカメラを指します。
ワンケーブル防犯カメラのメリット
ワンケーブル防犯カメラのメリット1つ目は、「長距離配線が可能」な点です。
機種によっても異なりますが、ワンケーブルカメラは通常ツーケーブルカメラよりも、ケーブルが長く作られているケースが多く、およそ200m〜500mほど配線できます。
そのためスタジアムなどの大型施設や、マンション・ビルなどの広い場所でよく使用されます。
ワンケーブル防犯カメラのメリット2つ目は、「配線にかかる工数を削減できる」点です。
ワンケーブルカメラであれば、通常のツーケーブルカメラよりも、設置工事の時間・工数削減が可能なため、結果として工事費用を安く抑えられます。
必要なケーブル数もおよそ半分。設置台数が多ければ多いほど、メリットが大きくなります。
ワンケーブル防犯カメラのメリット3つ目は、「見栄えが良くなる」点です。
ケーブルが1本にまとまることにより、配線周りが整理され、見栄えがよくなります。特にお客様の目に留まりやすいショッピングモール、子供が動き回る福祉・保育施設などでも役立ちます。
また掃除や、設置場所の移動の際にも、無理なく作業できることでしょう。
参考:PR TIMES「東京都荒川区立幼稚園・小学校・中学校40校(園)へHD-TVI フルハイビジョンカメラシリーズ 納入」
以上、ワンケーブル防犯カメラについて知りたい方の参考になれば幸いです!